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羽黒山に行ってきた~前篇~ [旅]

我が家の連休初日の2日、妻と二人で山形の羽黒山へ。
前日までの不安定な天気と打って変わって素晴らしい晴天。
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東北道、下りはもの凄い渋滞。
こちら上り線は通行量は多いもののスムースに山形道へ。
トンネルをいくつも通り抜け、山形盆地へ下りると、
正面に真っ白な月山が姿を現わします。

穏やかな山容、牛臥山とも言われるなだらかな稜線はその姿だけで
神が鎮まりますお山ということが分かります。
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月山湖PAでトイレ休憩。月山、湯殿山のお姿が近くなりました。
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高速を降り、自動車専用道月山道路へ。
まだまだ雪がたくさん残ってます。

雪の下にはふきのとうがたくさん生えてます。
ちょっとだけ採ってきました。
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ブナの根本だけ雪が解け、黒くなっています。
春を感じる光景。

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月山道路から庄内あさひIC、旧櫛引町を抜けて旧羽黒町へ。
羽黒山大鳥居の周りの桜は満開です。
考えてみれば公道をまたいでそびえる鳥居。
旧羽黒町と出羽三山の深い関係がうかがわれますね。
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手向の宿坊街を望む。遠く鳥海山が見えます。
ちょっと分かりづらいですね。
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羽黒山の麓にある社務所にまずはご挨拶。
社務所隣の石段の入り口、随神門の周りは参拝者や観光客でいっぱい。
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この随神門をくぐり、山頂へ続く石段は江戸時代の中興の祖、
天宥別当が整備なさったのものです。
途中には平将門が建立したと伝えられる国宝の五重塔があります。
(室町時代のもの、素木造りの多宝塔は珍しい)
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2千数百段ある石段の所どころに、上の写真のようなものが刻まれています。
石工がいたずらで彫ったものでしょうか?
これを探しながら登るのもまた楽しいものです。

ゆっくり石段を登りたいのですが、生憎妻は足の病気を抱えてるため
長い時間歩くことができません。

日本で一番高いとも言われてる有料道路400円なりで山頂へ。
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重要文化財、三神合祭殿。江戸時代の総茅葺の入母屋式の建物です。
羽黒山出羽神社のご祭神は穀神、宇賀の御霊ですが、
元々はこの地の地主神を祀ったものだったのでしょう。
合祭殿の前にある鏡池は山のてっぺんにあるにもかかわらず枯れることなく
こんこんと水をたたえています。これが本来のご神体です。

そして、月山神社の里宮としての役割も担っているため、
これも冬の間閉ざされる湯殿山神社とともに、三神合祭殿として
月山、羽黒山、湯殿山合わせ出羽三山神社として
すべてのお山をお参りすることができるシステム。
よく考えられていますね♪

合祭殿隣の儀式殿では結婚式をやっていました。
0502kekkon.jpg
白無垢に高島田、いいですねぇ。
妻と「うちの娘も式だけ羽黒で挙げようか」なんて話しました。
そもそも娘たちが結婚できるかどうか怪しいのですが(笑)

山内にはこんな看板があります。
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出羽三山の開祖は崇峻天皇(すしゅんてんのう)の皇子、
蜂子皇子(はちこのみこ)と伝えられています。
従って、そのお墓と伝えられる場所が東北で唯一の陵墓参考地になっているんです。
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ここだけは宮内庁管理。菊のご紋で厳重に閉ざされています。
職員や僕たち崇敬者はこの前の道を横切る時、お辞儀をして通ります。
自分に挨拶された、と勘違いしてキョトンとしながら礼を
返して下さる観光客の方もいらっしゃいます(笑)

駐車場わきの物置の扉が開いていて、知り合いの職員の方がいらっしゃったので
中を見せていただきました。
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長い芦です。
先ほどの合祭殿の葺き替え用にストックしてあるとのこと。
つい、先だって大規模な葺き替えが終わったばかりなのにしっかり準備しているのですね。
この長いものは地元の赤川河畔のもの。
0502kaya2.jpg
こちらの短いのは地元宮城の石巻、北上川河畔のものだそうです。
北上川のは短く細いものの、まっすぐで品質が良く、
赤川のものは長く太いものの、曲がっているものを選別する手間があるそうです。
用途に応じて使い分けているそうです。
1年以上乾燥貯蔵してから使うそうで、見えないところで維持のための苦労が
あるのだな、と感服しました。

今回は羽黒山の紹介になってしまいましたね。
江戸時代、羽黒山伏は熊野山伏と霞場(活動範囲)を分け合い、
東三十三ヶ国が霞でした。
伊勢の表参りに対し、出羽三山は「奥参り」と称され、
一生に一度は行っておきたい聖地とされていました。
芭蕉もこの出羽三山に来るのが一つの大きな目的だったと言われています。
皆様も是非、一度は行ってみてくださいね。
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たかぼん

羽黒山はやはり人気のようで人もたくさん来ていますね。
よく写真に載っている羽黒山参道が見てみたいと思っています。
いつか行けたらですが(^_^;)
by たかぼん (2010-05-03 13:32) 

ぴぃす

kotobukimaruさんが、見た大鳥居の満開の桜は
今日の風に、みごと散りました(@_@;)
ちょうど良い日に御来山でした(*^^)v

by ぴぃす (2010-05-03 19:27) 

luckystream

私もいつかは行ってみたいです!
特に月山。月読神が祀られているのでしょう?
子供の頃、祖母から子守唄代わりに聞いていた日本の神様の話、
大好きだったんです。特に月読神が^^
あんまり出てこないのがかえって神秘的で、何故か好きなんですよね。

葺き替えの作業は休まる時がないと聞いたことがります。
大変な作業ですが、残って欲しい日本の文化です。
by luckystream (2010-05-03 19:35) 

kotobukimaru

たかぽんさん、
そうですね、お陰さまで全国からたくさんお出で頂いています。
よく写真になってるのは二の坂や三の坂ですね。
本当に直角か、というほど急な坂ですよ。
是非お越しください。

ぴぃすさん、
今日、風強かったんですね。こっちもそこそこ吹いて、釣りに行かず正解でした。
もう、妻がたらの芽が好物なので大喜びで。
本当に良い時に伺いました!?(笑)

luckystreamさん、
そうです、主祭神は月読命です。
羽黒山の山頂から月明かりに照らされた月山を見るとそれはそれは神々しいですよ。
そして、登っても素晴らしいお山です。
「いつか」と言わず、すぐにでもお越しくださいよ~♪
7月1日開山で9月上旬閉山です。

luckystreamさんの素養はお婆様の読み聞かせもあるのですね。
僕も娘たちにしましたが、お陰で「感受性鋭い子」に育ちましたよ♪
でも、ツクヨミの話って怖いのが多いですよね(笑)
ツクヨミの穀物の生成神話の原型と言われてるポリネシアの神話は
それはそれは凄まじいものです・・・
by kotobukimaru (2010-05-03 22:28) 

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