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表浜の恵みを堪能 その2 [おでかけ]

11月の最後の土曜日、石巻の表浜へ行ってきました。
途中の道道は復興未だし、の感。

車載カメラの様子をどうぞ。





一緒に行ったのは、娘たちがお世話になった聖ドミニコ学院小学校のOB会メンバー。
表浜復興プロジェクト、復興玉手箱に寄付をしてくださった皆さんです。

震災の年は貴重なバザーの売り上げを全額表浜に寄付していただきました。
また、個人的にもあちこちに声をかけてくださり、たくさん寄付を頂きました。

昨年やっと届いた玉手箱の中身があまりに美味しかったので、生産現場をぜひ見てみたい、
とのお話しが出て、それでは、と浜のリーダーKさんにお願いして見学させていただきました。

前記事にも書きましたが、この日はもの凄い西風でした。
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この港、西風に弱くて漁師泣かせ。
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地名もまさに西出当=なりあて、ならい(この辺りでは西風)が当たるんでしょうね。
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処理場が再建されたのは去年の年明け。
それまではせっかく生産した牡蠣を全量北海道に出荷、
宮城県産なのに北海道産として市場に出たりしていました。

この浜は漁業権を民間会社に認める特区に最後まで反対していました。
そのせいではないでしょうが、牡蠣剥き場の再建は最も遅かった一つです。

新しくなった牡蠣剥き場、新しいだけに設備は素晴らしいものになったようです。
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水揚げされた牡蠣を大きな水槽に入れ、ろ過した海水に塩素を混ぜて殺菌します。

水揚げした牡蠣をそのまま剥くんだと思っていた同行者、驚いていました。
今はノロウイルスにうるさいので、漁師さんたちは細心の注意を払っています。

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殺菌した牡蠣をフォークリフトで建物の裏へ。
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表はこのようになっています。
シャッターのところから牡蠣を入れます。
もの凄い量!
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斜面になっていて、剥くそばからどんどん下に滑り落ちる仕組み。
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剥くのはすべて手作業。
1個数秒で剥いていきますが、立ちっぱなしで大変な作業です。

剥き終わった殻は下に。
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これがコンベアで自動的に捨て場に積み上がり、最終的にはトラックで捨て場に運ばれます。

自動化が進んで、以前のようにフォークリフトやダンプが走り回る騒然とした様子は見られませんでした。
とは言っても、牡蠣養殖、種付けから、垂下、移動、収穫、殻剥きと労働集約的で、
かなり大変な産業です。

桃浦の民間との共同会社設立も津波被害が直接の要因ですが、
それ以前に後継者難の問題がありました。

でも、この表浜では震災以前から、若者たちが事業を継承していました。
「食える」漁業をしっかり行っていたのです。
その分、復興が遅くても何とかなったのかもしれません。
今回伺っても、若い皆さんの顔は明るかったような気がします。

もちろん、国や自治体からの補助による部分は大きいでしょう。
微々たるものかもしれませんが私たちの寄付も役立ったと思います。
が、やはりなんと言ってもやる気のある漁業者たちの心意気が
彼らの顔を明るくしてるんだと思います。

この浜の牡蠣が復活する前、何か所かの県産牡蠣を食べましたが、
残念ながら今一つでした。塩素臭いんです。

玉手箱に入っていた牡蠣を食べて、やっぱりこの浜の牡蠣は最高だと思いました。
今回一緒に行った皆さんも、お世辞ではなく、気に入ったんだと思います。
舌の肥えた方々ばかりですから。

強風に飛ばされそうになりながら見学を終え、お昼時になりました。
ちょっと足を伸ばして鮎川へ。
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復興商店街。

港にはビルが工事中、県道沿いに盛土工事が、高台は宅地造成中。
半島の先端の町にもやっと復興の槌音が響いているようです。

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今回お邪魔したのは海船(かいせん)さん。
4人とも「海船(かいせん)丼」を頼みました。
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これで1000円は安い!
大き目のお汁にはアイナメのぶつ切りがごろごろ入ってて、
その出汁でとても美味しい。

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9種盛りです。
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煮穴子を炙ったのがふわふわで美味しかった!
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クジラ刺身は皆でシェア。

店主の方と色々話をしていたら、このお店の経営母体、僕が以前Kさんに紹介してもらって
イワシ餌を買っていたところだとわかりました。
もちろん、Kさんのこともご存知でした。
世間は狭い(笑)

春、次女たちと行った店でみんなでクジラを買い、この後、石巻市内の直売所へ。

表浜(小渕浜)のかたがやっています。
ここもKさんの紹介。
玉手箱の中身も漁協を通してここで作ったそうです。

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蒸しホヤやホヤの塩辛、牡蠣、アナゴを買い求めました。

翌日から、またまた表浜の恵みを堪能です。
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実入りのいい生牡蠣。
濃厚ですし、なにより塩素臭くないのがいいです。
浜によって、塩素のさじ加減が違うんです。
表浜のは抜群です。

Kさんにシウリ貝=ムール貝をねだって、バケツ一つもらってきました。
皆さんにもおすそ分けし、残ったのを洗ってひげを取り、食べきれない分は冷凍。
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横浜にいた頃、釣りに使っていたムール貝用の貝剥きで殻を半分外します。
この貝剥き、もう30年以上使ってます(笑)
にんにくのみじん切り、パン粉、ドライバジルにオリーブ油をかけてオーブンへ。

その間、妻は牡蠣を揚げ続けます。
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ジューシーふわふわ、衣はサクっ!
いくらでも食べられちゃいます。

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シウリが焼きあがりました。
これまたいくらでも食べられちゃう。
幸せ♪

翌日はアナゴを解凍して。
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煮穴子。
表浜はアナゴの水揚げ日本一でしたが、今はどうなんでしょう?

2尾目も昨日解凍して。
ご飯用に骨切りして煮てみました。
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煮汁を煮詰めて刷毛で塗って。
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これをつまみに飲んじゃいました♪

美味しいつまみを食べながら、表浜やすべての浜が、そしてすべての漁業者の
生活が復興するように願いました。
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ぺこりん

アナゴ食べたいです・・・!
by ぺこりん (2015-12-04 12:31) 

luckystream

ムール貝をそんな山ほど食べるなんて・・・・。
キー(▼皿▼)
ワインですなこれは。

漁業できちんと生活ができますように。
私も願っています。

by luckystream (2015-12-04 17:25) 

kotobukimaru

ぺこりんさん、
美味しかったですよ~
肉厚でした。

luckystreemさん、
帰化生物のムール貝、すっかりなじんで、
洋風でも和風でも合うのがいいですね。

ナイスをくださった皆さん、いつもありがとうございます。
by kotobukimaru (2015-12-10 10:39) 

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